no.167

MAHOGANY RUSH(マホガニー・ラッシュ)CANADA

どもー!
今回はカナダより、マホガニー・ラッシュの登場です!

マホガニー・ラッシュは1972年にデビューした
ハード・ロック・バンド。
ジミ・ヘンドリックスばりのプレイで知られる
伝説的ギタリスト、フランク・マリノのバンドとして、
ハード・ロックの有名どころをひと通り聴いた後、
さあ今度は何を聴いてみようか、となった時に
名前が挙がってくるような存在かと思います。

バンド名表記には
MAHOGANY RUSHと
FRANK MARINO & MAHOGANY RUSHがあるが
ここでは便宜上MAHOGANY RUSHに統一させていただきます。

さて、このマホガニー・ラッシュもそうなんですが、
ジミヘンばりの凄腕ギタリストを擁するトリオ・バンド
ってのは結構な数存在してまして、
ある種のスタイルでもあるんですが、
私がこれまでに聴いた限りでは
どうもリズム隊が面白味に欠ける事が多い気がします。

そもそもがギタリスト(兼ヴォーカルである事が殆ど)を
全面に押し出すために作られたバンドなのだろうから
そういうモノなんだろうけど、
それらの音を聴くたび、何か物足りなさを
感じてきました。

申し訳ないのだけども、このマホガニー・ラッシュにも
そういった空気を感じてしまいました。

リズム隊が大人しいとか地味だとかいう事ではない。
むしろ手数は多いし、上手いと思う。
しかしいかに手数が多くとも、それは
ギター、ヴォーカルと同じ質量をもって
相乗効果を得ようとするものではなく、
どうしてもフランク・マリノを前へ前へと推し出す
ためのもののように思えてしまうのです。

まあ、ギター/ヴォーカルにほとんどの
オリジナルの作詞作曲、さらにキーボードもプレイ、
となればその存在の大きさが際立つのは
当然といえば当然かも知れません。

…デビュー時のメンバーは
・Frank Marino(フランク・マリノ)g,vo,key
・Paul Harwood(ポ-ル・ハーウッド)b
・Jim Ayoub(ジム・エイヨブ)ds

私はてっきりフランク・マリノを大々的にフィーチャー
するために企画されたバンドかと思っていたが
そうではなく、同級生同士で結成されたとの事。

マリノは1954年生まれだから他のメンバーも
同い年かそれに近い年齢という事になる。
デビュー時はわずか18歳!今現在69歳、
’70年代前半から活躍しているミュージシャンとしては
まだまだ若いが、2020年代に入り健康上の理由で
引退を表明したようです。

では、所有アルバム紹介です!

オリジナル・アルバム

・Maxoom(1972/1st/輸入LP)

好き度★★★☆☆
デビュー・アルバム。
私的には買ったのはわりと最近。

ジャケットはなかなか期待させるが、
意外に地味で5~6回聴いても全然頭に入って来ず、
“うーん、イマイチかなぁ”と思っていた。

しかし、このブログを書きながら
ヘッドホンで再び聴いたら、印象が一変!
なかなかいいじゃないっすか(偉そうだな)!
曲は結構渋めが多い。

“ジミ・ヘンドリックスに捧げる”とクレジットがあるが、
ギターも歌も、そして曲もどことなくジミヘンを
彷彿とさせる。そりゃあジミヘン・フォロワーの
代表格みたいに扱われるのも頷けるよな…
本人がどう捉えていたかは別として。

それにしてもヘッドホンで聴いたときの
印象の激変は予想外だった。
こういう事もあるのねぇ。

・ Mahogany Rush IV(1976/4th/国内CD)

好き度★★★★
邦題はジャケットにも描かれた『鋼鉄の爪』。

相変わらず曲、ギター、ヴォーカルに
ジミヘン愛が溢れてはいるが、
1stに比べれば格段に曲、演奏とも垢抜けていて
“メジャー感”漂う一枚となっている。

これまでのハード・ロック路線に加えて
若干プログレ・ハード的な味わいもあり、
曲ごとのメリハリも効いている。

曲の良さもあって個人的には本作が一番好きかな。
⑧「Moonwalk」の中間部のインスト部分は
かなりスリリング。

・World Anthem(1977/5th/輸入LP)

好き度★★★☆☆
シンセサイザーやキーボード類の多用で
スペイシーなサウンド作りが目立ち、
よりプログレ・ハード感が増した一枚。

中でもタイトル・トラック⑤「The World Anthem」は、
やりすぎなくらい大仰で荘厳な曲。
なんたって『世界の讃美歌』だもんな。
インスト・ナンバーであるが、
この曲に込められた思い?なのか、
詩が世界各国の言葉で添えられているという熱の入れよう。

他に①「Requiem for a Sinner(罪人の鎮魂歌)」の
ダークなプログレ的展開、
⑥「Look at Me」のジャズみ、
⑧「Try for Freedom」のサイケっぽさもイイ。

しかし、ジャケットに描かれた地球に乗った
天使だかヒーローみたいな人物、
もっとカッコよく描かれてればいいのに…

ライブ・アルバム

・Live(1978/国内LP)

好き度★★★☆☆
ライブ・アルバムでありながら、
代表作にも挙げられることもある名作とされている。

ライブという事でテンションは5割増、
大きめにミックスされた観客の声援もあり
大変な高揚感だ。

ブルースのカヴァーも多く、
思う存分弾きまくるギターソロが凄い。

またB①「Johnny B. Goode」、同⑥「Purple Haze」も
やっちゃってます。
やはりジミヘン愛に溢れてますなぁ。

意外にもスタジオ盤に忠実に再現された曲が多いが、
よく聴くとギター、ベース、ドラム以外にも
何か音が聴こえる場面が多い。
サポート・メンバーがいたのかも知れないが
特にクレジットは無い。

大変多くのエフェクターを使い、
複雑なシステムを駆使していたというマリノの事だから、
一人でこの音を出していたのかも。
(或いはシーケンサーか?)

でも、間違いなく女性コーラス隊は入ってますね。
A②「The Answer」で聴こえるもん。

こんなところです!

ではでは、
お付き合いいただきありがとうございました!

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おざきゆうすけン家の棚no.167 MAHOGANY RUSH

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