no.156-その②
LED ZEPPELIN(レッド・ツェッペリン)U.K.
こんにちは!
前回に引き続きレッド・ツエッペリン。
今回はライブ盤をご紹介いたします!
・The Song Remains the Same(1976/国内LP、CD)
好き度★★★★★
邦題は『永遠の詩』。
同年公開されたライブ・セミドキュメンタリー映画
『レッド・ツェッペリン狂熱のライブ』の
サウンドトラック盤という事になっている。
1997年、バンド解散から17年経ってようやく
『BBCライヴ』がリリースされるまで、
ツェッペリン唯一のライブ盤だった。
サントラ盤とは言いつつも、
映画とアルバムでは収録曲が違っていたり、
同一曲でも違うテイクが使われていたりと
何かと謎が多く、
またそれを何とか解明しようとする動きも生まれ、
話題性に事欠かない作品でもあったようです。
ライブ自体はリリースより3年遡る
’73年7月27日から29日までの3日間、
ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで
行われたもので、
映像/音声ともにこれを収録したものを
かなりつぎはぎ、シャッフルして編集されたようだ。
何はともあれ、ツェッペリンをリアルタイムで
体験出来なかった世代の私にとっては、
本作が唯一疑似体験出来る音源であり、
そりゃもう聴きまくりましたわさ。
ツェッペリンの他のアルバムもほとんどそうだけど、
私はかなり早い段階で聴き始めているので、
時代的にLPで全部集めている。
しかしCDの世の中になって、聴く用にCDも大体買った。
本作もLP、CD両方持っているが、
どちらも初期バージョンです。
よもやその後、『最強盤』なるものが発売されるなどとは
想像だにしなかった。
2007年、映画に使用されながらアルバムには
収録されなかった曲や、
そもそもどちらにも入っていなかった曲など
6曲が追加され、リミキシング、リマスターを施した
『最強盤』が発売された。
突然、私の話になり恐縮ですが、
私は同一作品でもバージョン違いが出る度に
買いそろえる程のコレクター気質は
持ち合わせておりません。
従って、既に初期バージョンとはいえ
LPとCD両方を持っていて、
この上さらに『最強盤』が出たからといって、
買おうという気にはならなかった。
追加された曲も、2003年に出た超保存版映像集、
『レッド・ツェッペリン DVD』で見れるし。
…しかし。ちょっと気になったので
このブログを書きながら、
某サイトで試聴してみたら…
やっぱりか。
元々のバージョンに収録されていた曲についても
これまでとは違うテイクが使われている!と思う。
確証は無いが、何べんも繰り返し聴いてきた
私の耳には何度も違和感があった。
『最強盤』でもつぎはぎはしているんだろうけど、
音像も中央にヴォーカルとバスドラム、スネア、
右にギター、やや左にベース、キーボードは左と、
’72年のライブを収録した2003年リリースの
『How the West Was Won(伝説のライブ)』と
共通性のある定位でだいたい固定されて聴きやすい
(初期バージョンは場面でコロコロ変わる)。
しかも映画ではちょびっとしか使われていない
「Heartbreaker」がフルで初めて聴けた。
コレはちょっとファンとしては
買わねばならないな、と思った次第でございます。
・BBC Sessions(1997/国内CD)
好き度★★★★★
邦題は『BBCライヴ』。
長年、ツェッペリンのライブ盤といえば
バンド活動中の’76年リリースの『永遠の詩』しかなく、
それ以来21年ぶりに発表されたライブ盤という事で
ファンを狂喜乱舞させた…と言いたいところですが、
すでに海賊盤としてよく知られた音源ではありました。
タイトルが示す通り、
イギリスのBBCでの放送用に収録された音源集で、
公の電波には何度も乗っている。
2枚組で、disc-1には’69年に3回に渡って行われた
セッションの模様を収録。
曲によってはギターやヴォーカルを
オーバーダブしているものもあり、
厳密にはライブではない音源が多い。
しかし私はこのdisc-1の音源は全く聴いた事が無く、
モノラル・ミックスではあるが
既存曲のヴァージョン違いとしても楽しめるし、
未発表のブルースのカヴァーなども聴けて
興味深かった。
disc-2は’71年4月1日、ロンドンのパリ・シアターで
行われたライブを収録。
かつて、FMラジオ等で
“レッド・ツエッペリンの未発表ライブを放送!”
なんていう特集があると、決まってこの音源だった。
その放送日にはカセットテープを用意して
エアチェックに備えたものでした
(ラジオ放送をカセットテープ等に録音する事を
エアチェック、と言ったのですよ、かつて)。
その時のテープは現在も保存しています。
それと照らし合わせると、
ラジオ放送時も全曲では無かったのでしょう、
CDの方が曲が多い。
一方で、ラジオでは放送されたのに
CDに入っていない曲もあり、
いくつかカットされたようだ。
また、これは推測ですが、多分元の音源は
マルチ・トラックでは残っていないのでは?
ラジオ放送時から、ドラムがやや小さいなという
印象を持っていたのですが、
製品版もそのままだったし、その他、
何かをいじった痕跡が感じられないので…
唯一、左右の音の広がりを真ん中に集めたかな、
という気はします。
ラジオのは、もっとギター(右)やベース(左)が
大きく振られていたと思うので…
ま、気のせいかも知れないけど。
演奏は文句無し!
・How the West Was Won(2003/国内CD)
好き度★★★★★
2003年は、ツェッペリン・ファンにとって
事件とも言っていい年でした。
5月に、5時間以上に渡るライブ映像集である
『LED ZEPPELIN DVD』、そして
バンドが絶頂期だった’72年のライブを収録した
ライブ・アルバムである本作が発売されたのです。
絶頂期と言うだけあって、
本作にはそれは凄まじい演奏が記録されている。
オープニングのS.E.に続いて始まる
「移民の歌」の、異常なまでの音圧、エネルギー。
これがCD3枚組の全編に渡って繰り広げられる。
少々、神がかり的なものすら感じられる本作で、
ツェッペリンの凄さの一端は
疑似体験出来るのではないか。
・Celebration Day(2012/国内CD)
好き度★★★★★
2007年12月、アトランティック・レコードの創設者
アーメット・アーティガンの追悼イベントの
ヘッドライナーとして、亡くなったボーナムの息子
ジェイソンを迎え、ペイジ、プラント、ジョーンズの
3人が集結、たった一夜限りの再結成ライブの模様を
収めた2枚組作品。
あのレッド・ツェッペリンがライブに出る!と、
色んな意味で話題になった。
…というのも、過去2回ほど再結成ライブの機会があり
テレビでも放送されたのだが、
正直言ってひどい出来で世界中のファンの
夢を打ち砕くような内容だった。
果たしてちゃんと演奏できるのだろうか?
という若干の不安の中、聴こえてきた音は…
これは世紀の名演である、と私は思います!
(個人の感想です)
そりゃ殆どの曲はキーが下がってるし、
ペイジのギターも全盛期のプレイが戻って来てるか、
と言えばそんなことは無い。
しかし、バンドはこの時点でのベストなプレイを
聴かせているし、何よりこの場に
“レッド・ツェッペリン”という最強の魔物を
召喚する事に成功している。
オープニングからしばらくはモニターの不調もあり
様子を探りながらっぽい演奏が
ステージが進むにつれてだんだん調子が上がってきて、
ラストの「Kashmir」でピークに達する様は
感動的ですらある。
たった一夜しかないコンサートがこの出来で、
それをしっかり収録した、というだけでも
奇跡的と言える。
それを共有できる事に感謝したい。
ライブ後、ペイジ、ジョーンズ、ボーナムの3人は
このままツェッペリンとして活動の続行を望んだが
プラントは自身のプロジェクトがあるため拒否、
これ以降再結成ライブは行われていない。
ファンとしてはやって欲しかった気持ちもあるが、
やっぱりこれで良かったのかも…
ではでは、今回はこの辺で。
まだまだメンバー関連作など続きます!
お付き合いいただきありがとうございました!
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