no.144

KAYAK(カヤック)Netherlands

 

10月になりました。
2023年もあと3ヶ月。はえーな!
光陰矢の如しですなぁ。

今回はオランダからカヤックです!

カヤックは1974年デビューのプログレッシブ・ロック・バンド。
’82年まで活動、初期ほどプログレ色が強い。

特色として、いかにもヨーロッパ的な格調高いメロディーを
比較的シンプルでハードなロックに乗せた、
という点が挙げられます。

こういったヨーロッパ的というか、クラシカルなメロディを
安易にロック・サウンドに乗せただけだと
超ダサくなったりして危険なんですが、
カヤックの場合そのギリギリの線を狙ってる…
のかどうかは分かりませんが、とにかく絶妙。
ちゃんとカッコいい。

その一歩間違えればダサくなってしまいそうな曲を、
ロック、そしてプログレたらしめているのは
バンドのリーダーにして創始者、
Ton Scherpenzeelのキーボード群でしょう。
そんなに出過ぎるタイプのプレイヤーではなさそうだが
ピアノを中心にオルガン、メロトロン、シンセサイザー等を
操って荘厳する。
※ちなみにこの人、カヤック解散後は
イギリスのプログレ・バンド、
キャメルに参加したことでも知られる。

また、このテのバンドとしてはかなりリズム隊がヘヴィー。
ドラムスのドカドカした音色は小気味いいし、
ベースはいかにもブリティッシュ・プログレの
多くのバンドに倣ってリッケンバッカーか?
と思わせるようなゴリゴリ・サウンド
(実際は違うようだが・・・)。

まあ、私は3枚しか持っていないので、
あくまでその範囲での印象ですが…

ではその3枚はこちら!

・Kayak(1974/2nd/国内CD)

好き度★★★★
バンド名をタイトルにした2作目。
国内盤とは言っても、最近よくある
「輸入盤国内仕様」というやつで、
輸入盤に発売元が帯や日本語のライナーノーツを
付属させたもの。

本作リリース時のメンバーは
・Max Werner/vo,per
・Johan Slager/g
・Ton Scherpenzeel/key
・Cees Van Leeuwen/b
・Pim Koopman/ds
読み方がよくわからないし、ネットで色々見ても
読み方が何通りもあって特定できないので
触れない事にします(笑)

ヘヴィーなリズム隊とドライヴするギターが耳を捉える
①「Alibi」、美しい②「Wintertime」、
耽美な③「Mountain Too Rough」、
この3連打で充分カヤックの魅力が伝わると思う。
まさに名刺代わり。

このアルバムに限った事ではないが、
カヤックのメロディ、サウンドは非常に明るい。
特にサビにその傾向が顕著だが、
とても”冷たい”明るさなのです。

冷たいがゆえに澄み切った青空がよく似合う。
その感覚は同じヨーロッパのABBAにも共通するものだ。
(ちょっとザックリしすぎ?)
ボーナストラックである⑩「We Are Not Amused」の
サビがそのいい例だと勝手に思っております。

・Royal Bed Bouncer(1975/3rd/輸入CD)

好き度★★★★★
ベーシストがBert Veldkampに交代。

いや、イイわコレ。
親しみやすさ、格調高さ、ロックっぽさの
さじ加減が絶妙!!
良く聴いているとかなりプログレ的アレンジが
施されているがこれ見よがしではないため、
そこに耳が先に奪われる事は無い。
まずメロディ、曲の良さをアピールしたいのでしょうね。

①「Royal Bed Bouncer」のような、美しくも
スピーディーなハード・ロックは耳に残りやすいが
それ以外の曲も珠玉の名曲揃い。
素晴らしい!

・Merlin(1981/8th/輸入CD)

好き度★★★☆☆
『Royal Bed Bouncer』からだいぶ年数が経っていて、
バンドもだいぶ様変わりしています。
本作のメンバーは
・Edward Reekers/vo
・Johan Slager/g
・Ton Scherpenzeel/key
・Peter Scherpenzeel/b
・Max Werner/ds
・Katherine Lapthorn/vo
・Irene Linders/vo
コーラス隊の女性2もメンバーに含めた7人編成となった。

セカンド・ソングライターだったPim Koopmanが抜け、
ほぼイニシアティブをTon Scherpenzeelが握る事になり、
トリッキーなアレンジはだいぶ減っています。

時代なりか、音色も’80年代風、
ダンサブルな曲もあったりでプログレ風味は
減退したが曲そのものは相変わらず美しい。

以前はヴォーカリストだったMax Wernerがdsと
クレジットされているがこれってパート替え
したってこと?良く分からないけど…
ヴォーカリストとしてはややクセのあるタイプだった
Max Wernerに対し、Edward Reekersは
非常に甘い声質でとっつきやすい。

ラストの⑩「Love’s Aglow」の抑えた演出が
かえって印象的です。

今回はこれにて!
ではでは、
お付き合いいただきありがとうございました!

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おざきゆうすけン家の棚no.144 KAYAK

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