109回!

8月も終わりが近づいてきました。

今日は・・・

HATFIELD AND THE NORTH
(ハットフィールド・アンド・ザ・ノース)U.K.

今回はカンタベリー・ロックの名バンド、
ハットフィールド・アンド・ザ・ノースをご紹介!

まず最初に触れておきますが、
私、カンタベリー系は苦手なのですよ・・・

カンタベリー・ロックとは、
プログレッシブ・ロックの中でさらに細密化した
一ジャンルで、
イギリス、カンタベリー出身者とその周辺で盛んだった
動きをそのように呼ぶ・・・らしいです。
代表格はソフト・マシーンとキャラヴァンの二大巨頭。

同じ地域出身者が多いというだけで
音楽的にはバラバラなのですが・・・
さっき、私はカンタベリー系が苦手だと書きましたが、
正しくはソフト・マシーンが苦手なのです。

キャラヴァンは基本的にポップ・バンドで、
うまく私の感性とマッチしましたが、
ソフト・マシーンは何度か聴く機会があり、
いずれもダメで、私がカンタベリー系を遠ざける
一因となってしまっています。

だからキャラヴァン以外のカンタベリー系には
ほとんど手をつけていません。

なら何故、そのカンタベリー系の名バンド、
ハットフィールド・アンド・ザ・ノースの
アルバムを買ったのか?

近年、音楽もデータで聴くのが主流になり、
CDも売れなくなってきています。
そんな中、中高年をターゲットにした、
過去作の格安料金での再発が目立ちます。

私もそうですが、この年代はきっと、
手に取って棚に飾れる「ブツ」が欲しい年代
だと思うのです。
私もまんまと「この値段なら買ってもいいか」と
レコード会社の戦略にハマったわけです。

前置きが長くなりましたが・・・

ハットフィールド・アンド・ザ・ノースは、
カンタベリー系のスター・プレイヤーたちで結成された
いわば”スーパーグループ”的なバンド。

デビュー時のメンバーは
・Phil Miller(フィル・ミラー)g
・Dave Stewart(デイヴ・スチュワート)key
・Richard Sinclair(リチャード・シンクレア)b,vo
・Pip Pyle(ピップ・パイル)ds
の4人。
フィルは元キャラヴァン、マッチング・モウル、
デイヴは元エッグ、カーン、
リチャードは元キャラヴァン、
ピップは元デリヴァリー、ゴング・・・
と、その道に明るい人以外にはチンプンカンプンだろうが、
輝かしい経歴がズラリ。

スーパーグループだけにレコード会社の期待も大きく、
相当の援助をしたらしいが、
いかんせん商業主義とはほど遠い内容ゆえ
アルバムのセールスは芳しくなく、
2作を残してグループは解散。

しかしその後もメンバーたちはプログレ、
カンタベリー系のシ-ンで活躍を続けます。

では、アルバムの紹介です!

・Hatfield And The North(1st/1974/国内CD)

好き度★★★★★
豪華ゲスト陣も参加したファースト・アルバム。
いや、これすごい。
決して私の好みのタイプの音楽では無いのですが、
それでも★満点を付けたくなる素晴らしい内容。

セールス的には苦戦したらしいが、
売れた音楽だけがいい音楽とは限らない、
という好例でしょう。

確かに、これがビルボードのトップ10に
入るとは思わないが・・・

基本路線はジャズ・ロックになるんでしょう。
メンバー全員が楽器激ウマ。
スピーディーな奇数拍子でのインストは凄い緊張感。
しかし、「俺が俺が」という感じはなく、
全員で大きな波を動かしていく様子は
非常に好感が持てる。

音も非常にカッコイイ。
特にベースとドラム。

一見すると複雑で難解かもしれないが、
上質のポップ・センスも持ち合わせている。
しかしそういった場面でも大概、
変拍子が使われていて、そういうトコは
いい意味でひねくれている(?)。
テンション・コードもとてもオシャレ。

そしてリチャード・シンクレアの、
奥深さを感じる低音ボイスによるヴォーカルが
また素晴らしい。
この人の声、キャラヴァンでも凄い好きだったが・・・
この美声を活かしたヴォーカル曲では
ハイセンスなアレンジが楽しめる。

アルバムは短い曲を15曲つなげた構成で、
あまり切れ目が明確でなく、
メドレーのような印象を受けます。

ジャケットやタイトル、日本語訳を読んでも
よく意味が分からない歌詞など、
私の英語力ではよく理解できないながらも、
恐らくユーモアのセンスも前面に出している
のだろうと想像もできます。

ボーナストラックとして収録されたシングルも
また素晴らしい。
実力者揃い、さすがの一枚です!

・The Rotters Club(1975/2nd/国内CD)

好き度★★★★★
前作と同傾向ながら、
全くクオリティを落とすことなく
ハイテンション、ハイレベル、ハイセンスに駆け抜ける
痛快な一枚。

1st同様、やたらと長い各曲のタイトル、
短い曲をつなげたメドレー的な構成は相変わらずだが、
⑨「Mumps」は20分を超える本当の組曲。

①「Share It」でのシングルヒットも狙えそうなポップ性、
⑤「The Yes No Interlude」のインストの
ロック的カッコよさ、
⑥「Fitter Stoke Has a Bath」の美しさなど
キラ星のような楽曲が並びます。

リチャード・シンクレアの魅惑の低音ボイスも
素晴らしいし、
全曲がヴォーカル曲ではなく
インストに比重が高いバンドらしく、
激ウマメンバーによるチームプレイもスゴく、
聴きごたえ十分!

繰り返しますが私の好みからいえば
ストライクゾーンではありません。
それでも★5つをつけたくなる、
そんな好みをも超越した珠玉の2枚を
ハットフィールド・アンド・ザ・ノースは
残してくれました。

ではでは、
お付き合いいただきありがとうございました!

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おざきゆうすけン家の棚no.109 HATFIELD AND THE NORTH

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