どもー
2022北京冬季オリンピック始まりましたね!
1年延期して行われた東京夏季大会からわずか半年で
なんか変な感じですが・・・
実は私、大の冬季五輪好きでして。
そのため、投稿ペースが落ちると思いますが
3回分は書き溜めてあるのでそれで更新します!
ではでは、99回目に参りましょう!
今回は北アイルランドのベルファスト出身のバンド!
FRUUPP(フループ)U.K.
結成は’71年、’73年にデビュー。
4枚のアルバムを発表。
叙情的で美しいファンタジックな曲調に
クラシック、ジャズの要素も交えた作風で
主にプログレッシブ・ロックのフィールドで
知られています。
特に初期では生のストリングスを多用した
哀愁あふれるサウンドが人気のようです。
また、4作ともジャケットが非常に美しく、
日本ではジャケ買いでフル-プに入っていく
人も多いんだとか。
メンバーは
・Vincent McCusker(ヴィンセント・マッカスカー)g
・Stephen Houston(スティーヴン・ヒューストン)key
・Peter Farrelly(ピーター・ファレリー)b,vo
・Martin Foye(マーティン・フォイ)ds
の4人。
ヴィンセント・マッカスカーが作曲面での
リーダーシップを取っていたようです。
では、私は4枚すべてコンプリートしておりますので
紹介して参りましょう!
・Future Legends(1973/1st/国内CD)
好き度★★★☆☆
邦題は『知られざる伝説』。
ファンタジックで美しいジャケットの絵は
ベース、ヴォーカルのピーター・ファレリーの
手によるもの。
ファレリーは2ndも手掛けています。
聴いてもらえればお分かりいただけると思いますが、
このバンド、決して上手くはないです。
個々のメンバーのテクニックがそれ程でも無くても、
工夫して面白く聴かせようという考えが
感じ取れるバンドなんですが、
この1stでは演奏が粗い・・・
割とプログレ然とした、場面展開の激しい曲に
挑戦しているんですが、
ちょっと背伸びしちゃってる感じが
無きにしも非ず?
私ごときが言うのも僭越ですが。
それに、1973年という時期を考えると、
曲調、サウンド共にやや時代遅れの感も。
でも、随所にフル-プらしい美しさはあります。
★少な目なのはアルバムの完成度から考えて
3つとさせていただきました。
・Seven Secrets(1974/2nd/国内CD)
好き度★★★☆☆
邦題は『七不思議』。
オーボエの哀愁ただよう音色から幕を開ける2ndは、
よりクラシック色が強まった感があります。
①「Faced with Shekinah(汚された安息日)」では、
聴きなれたクラシックのお馴染みフレーズが
いくつか飛び出してきます。
ヴォーカル・パートから、再びクラシカルな
エンディングになだれ込む展開は
なかなかカッコイイんですが、
「このバンド、これでもう少し上手かったら
もっと高く評価されたんじゃないかなぁ」と
思ってしまいます。
全体的には美しく、穏やかな作風。
1stに続き、b,voのピーター・ファレリーによる
ジャケットの裏面には、中世の貴族??
みたいな衣装を着たメンバーの写真があります。
4thアルバムの裏面にも似た雰囲気の写真があるので、
こういうコンセプトでライブも
やっていたんでしょうかね。
・The Prince Of Heaven’s Eyes(1974/3rd/国内CD)
好き度★★★★★
邦題は『太陽の王子』。
ポール・チャールズ原作のファンタジックな物語に
沿って作られたコンセプト・アルバム。
ポール・チャールズなる人物は、
フループのマネージャー/コーディネーターを
務めていて、一部の曲では歌詞も書いています。
ライブでのコンセプトも指示していたという事で、
バンドにアイデアを提供したりする立場だったのでしょう。
前作までとは比べ物にならないくらい、
わかりやすくて曲がすんなり頭に入ってくる。
それは、シンプルになった、という事ではありません。
相変わらず曲はプログレしてます。
むしろ作曲、アレンジの力がつき、
上手くまとめられるようになった、
と見るべきかな、と思います。
相変わらず技術的にはあんまり上手くないですが、
アルバムの完成度としては格段に上がっています。
オープニングの①「It’s All Up Now(旅立ち)」の、
これぞシンフォニック・ファンタジック・プログレと
いった様相のイントロには、
これからどんな物語が待ち受けているのだろうと
ワクワクさせられます。
その後もメリハリが効いていて美しい曲が並び、
日本語ライナーに書かれている、
物語の要約を見ながら聴くとよりわかりやすい。
(物語自体は非常にシンプルなもののようです)
・Modern Masquerades(1975/4th/国内CD)
好き度★★★★☆
これもまたジャケットが美しい最終作。
邦題は『当世仮面舞踏会』。
元キング・クリムゾンのイアン・マクドナルドが
プロデュースを担当しています。
バンド初のメンバー・チェンジがあり、キーボードが
・John Mason(ジョン・メイソン)に交代。
①「Misty Morning(朝もやの小径)」は、
演歌っぽいイントロから、
4ビートのジャズっぽいヴォーカル・パートに入る。
4ビートは初期から割とお得意のパターンらしく、
ジャズっぽいとは言っても、
他のプログレッシブ・バンドの多くが見せる
緊張感漂う感じではなく、
えもいわれぬ気品が漂うところがフループらしい。
シンフォニックなエンディングもお見事。
くどいようですが、ヴォーカルも含めて、
もう少し上手かったら・・・(笑)m(__)m
随所にビートルズっぽい
②「Masquerading With Dawn(夜明けのマスカレード)」、
プログレ・ファンにアピールしそうな10分越えの大作
③「Gormenghast」など佳曲揃い。
④「Mystery Might」後半のキーボード・ソロは
ラテンっぽいリズムにのせての
インプロビゼーション・プレイ。
音楽的な幅の広がりも見せる。
他の曲も、歌心あふれるメロディやアレンジに
彩られた曲が並ぶ。
作曲能力も熟成の域に達していたのかも知れません。
それに、イアン・マクドナルドの影響か、
ところどころキング・クリムゾンっぽいな~と
思わせる場面が見られます。
がしかし、これもなかなかの名盤だと思います!
バンドは5thアルバムの準備を進めていましたが、
完成することなく解散したという事です。
ではでは、
お付き合いいただきありがとうございました!
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