FLEETWOOD MAC(フリートウッド・マック)U.K.

今回は1968年のデビュー以来50年以上たった今も
現役と言う超ベテランで、かつ超メジャーなこのバンド!

長く続けている間に、その音楽性を大きく変えたバンドは
数多くいますが、フリートウッド・マックも
そんなうちの一つ。

私も、彼らのキャリアからすればそれ程多くの
アルバムを揃えているとは言えませんが、
大まかに言って

a.創設者ピーター・グリーンを中心とした
ブルース・ロック時代

b.ジェレミー・スペンサー、ダニー・カーワン、
ボブ・ウェルチと主導権が移っていったロック時代

c.女性ヴォーカリスト、スティーヴィー・ニックスと
男性ギター兼ヴォーカル、リンジー・バッキンガムを
フロントに据えた大ヒット・ポップス時代

に大別できるかと思います。
私が所有するアルバムは『噂』(1977年)が最後なんで、
それ以降については分かりませんけども💦

それでは一枚ずつ紹介して参ります!

オリジナル・アルバム

・Peter Green’s Fleetwood Mac(1968/1st/国内CD)

好き度★★★☆☆
デビュー作。リリース当初は『Fleetwood Mac』という
タイトルでしたが、’75年にも同タイトルの
アルバムを出したため、区別するために
Peter Green’sを付けて改題されました。

デビュー時のメンバーは
・Peter Green(ピーター・グリーン)g,vo
・Jeremie Spencer(ジェレミー・スペンサー)g,vo
・John McVie(ジョン・マクヴィー)b
・Mick Fleetwood(ミック・フリートウッド)ds
の四人。

ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ出身の
ピーター・グリーンを中心に、
全く異なるタイプのもう一人のギタリスト、
ジェレミー・スペンサーとのツイン・ギター・スタイルで
オーソドックスなブルース・ロックを聴かせる。

オリジナルと共にブルースのカヴァーも多く収録。

当時はチキン・シャック、サヴォイ・ブラウンと共に
英国三大ブルース・バンドとも言われました。

・Mr. Wonderful(1968/2nd国内CD)

好き度★★★☆☆
インパクトあるジャケットに写っているのは
ドラマー、ミック・フリートウッド。

ここでもやはり1st同様にオーソドックスな
ブルースが演奏されていますが、
ほとんど同じ曲では?と思えるような曲が
いくつも収録されていたり、
まあ言ってしまえばワンパターンとも言える。
シブくてカッコイイとは思いますが・・・

・Then Play On(1969/3rd/輸入LP)

好き度★★★★
前作から格段の進歩を遂げた初期の傑作。
このアルバムから3人目のギタリスト、
Danny Kirwan(ダニー・カーワン)を加えた
トリプル・ギター体制となりました。

1st、2ndで顕著だったオーソドックスなブルースは
姿を消し、ブルースを土台にしながらも
オリジナリティあふれるソングライティングを展開。
当時、弱冠19歳だったカーワンも作曲面で大貢献。
オープニングに「Coming Your Way」が採用されています。

全体を緊張感が覆い、
ややハードロック的な風味も出てきました。

そして、グリーン作「Oh Well」は初期の名曲とされる。
ハードロック的な前半と、プログレッシブな後半、
合わせて約9分の大作!

どことなく日本的なイラストのジャケットも秀逸!

注)なんかいろいろ調べてるうちに、
このアルバムも複数のバージョンがあるらしく、
初回発売のものには「Oh Well」が入ってないみたい。
私の持っているLPは曲数も少ないし・・・
よくわからん(笑)

・Kiln House(1970/4th/輸入LP)

好き度★★★☆☆
ドラッグが原因でピーター・グリーンが脱退。
リーダー格を失いながらも残った4人で制作された。

ここでもまた前作とはガラリと作風が変わり、
リラックスした雰囲気でユルめなロックが主体となった。
どことなくスワンプっぽさも感じさせます。

ここで主導権を握っていたのは
ジェレミー・スペンサーのようですが、
それにしても変わりすぎ・・・(^_^;)

可愛らしいジャケット・アートは後にメンバーとなる、
Christine McVie(クリスティン・マクヴィー)key,vo
の手によるもの。
ベーシスト、ジョン・マクヴィーの奥様でもあります。

・Bare Trees(1972/6th/国内CD)

好き度★★★☆☆
邦題は『枯木』。
ジェレミー・スペンサーもまたドラッグ問題で
脱退してしまいます。
’71年、ギタリストにアメリカ人の
Bob Welch(ボブ・ウェルチ)g,voを迎えての
5人体制になってからの2作目。

ややフォーキーな方向に進みつつ、
落ち着いたしっとりとした作風。

⑥「Sentimental Lady(悲しい女)」は
ボブ・ウェルチのキャリアを通じての名曲と
されています。

・Fleetwood Mac(1975/10th/国内CD)

好き度★★★★
邦題は『ファンタスティック・マック』。
ダニー・カーワンもボブ・ウェルチもバンドを去り、
その他にもメンバーの出入りがあったのち、
今度はアメリカ人の男女デュオ、
「バッキンガム・ニックス」として活動していた
・Lindsey Buckingham(リンジー・バッキンガム)g,vo
・Stevie Nicks(スティーヴィー・ニックス)vo
の二人を迎え入れる。

ここから、良質なポップ・ソングを前面に押し出し、
大ヒットを連発する黄金時代が始まります。
このラインナップは’87年まで長く続きます。

バッキンガム、ニックス、マクヴィー(奥様の方ね)の
3人がほぼ均等に曲を提供し、
曲調に幅を持たせていますが
全体の方向づけをしていたのは
バッキンガムとみられる。

オープニングを飾る、
「Monday Morning」に象徴されるように
本当に聴きやすくて覚えやすい、
キャッチーなポップ・ソングで広く一般の心をつかみ、
アルバムはバンド初の全米1位に輝いた。

それにしても、
初期の頃からの変貌ぶりは凄まじく、
ここまで行くともはや、
同じバンド名を名乗る意義って何?
とも思ってしまいますが、
継続は力なり、って言いますからね。

しかしよく聴くとポップなだけではないのです。

・Rumours(1977/11th/国内CD)

好き度★★★★★
邦題は『噂』。
前作を上回るビッグヒットとなり、
1977年グラミー賞の最優秀アルバム賞を受賞。

基本的には前作と同じ方向性を持っていますが
(ジャケット・アートも似たものを感じさせる)、
本作の方が緊張感があるか。
それはバンド内の人間関係が表れたものかも知れません。

①「Second Hand News」は前作のオープニング曲同様、
素晴らしいポップ・チューンですが、
意外にも他の曲にはややハードでダークな
曲調も多く、決してポップなだけではない。

また、アメリカ人のバッキンガム、ニックスの曲には
トラディショナル・ソングに通じる風味も
感じられるのがまた面白い。

「噂」どおりの傑作である事に間違いはないと思います!

私が持っているのはここまでですが、
なんと今でもバンドは存続しているそうです。
やはり、継続は力なり・・・

コンピレーション・アルバム

・English Rose(1969/国内CD)

好き度★★★☆☆
邦題は『英吉利の薔薇』。
女装した男性のスゴイ表情のジャケットで有名。
被写体となったのは、これまた
ドラマーのミック・フリートウッド。
初期の代表作とされますが、
実は2ndアルバムからの数曲と、
アルバム未収録だったシングル等を合わせた編集盤。

シングルで全英1位となった
⑫「Albatross(あほうどり)」や、
のちにサンタナがカヴァーして大ヒットした
⑦「Black Magic Woman」などを収録。

アルバム未収録曲の方は、ダニー・カーワン加入後の
5人編成になってからの曲もある。
そのカーワン作の⑨「One Sunny Day」は
私のお気に入り!

ではでは、
お付き合いいただきありがとうございました!

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おざきゆうすけン家の棚no.89 FLEETWOOD MAC

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