どもー、こんにちは。
スティーヴ・ハケットの自伝や
ジミー・ペイジのインタビューを掲載した
ギター・マガジンを買ったので
ちょっとペースが落ちておりますが
マイペースで投稿してまいります!
さあ51回目はこちらです!
CARMEN(カルメン)U.S.A.
ロック界にはB級と言われつつも、
A級に迫る内容を持ったバンドはいくつもあります。
このカルメンもそんなうちの一つ。
いかにもブリティッシュ然としたサウンドと
フラメンコの要素を融合させた独特の音楽スタイルで
プログレッシブ・ロック界にその名を残したカルメン。
意外にもアメリカのバンドでしたが、イギリスに渡り、
そちらをメインに活動していたようです。なるほど~
結成時のメンバーは
・David Allen(デヴィッド・アレン)g,vo
・Angela Allen(アンジェラ・アレン)vo,key
・Roberto Amaral(ロベルト・アマラル)vo,vibraphone
・John Glascock(ジョン・グラスコック)b,vo
・Paul Fenton(ポ-ル・フェントン)ds
の5人。
デヴィッド・アレンはゴング等の人とは別人だし、
スペルが違うようです。
またデヴィッドとアンジェラは兄妹。
ロベルトはスペインとポルトガルのハーフ。
イギリス出身のジョン・グラスコックは
元チキン・シャックのメンバーで、
カルメンの後はジェスロ・タルに加入。
そして名匠トニー・ヴィスコンティのプロデュースで
1st&2ndアルバムを制作したのだから
人脈的にいってもまるっきりB級でもないですね。
全部で3枚のアルバムを残しましたが、
私は1、2枚目を所有。
では紹介していきましょう!
・Fandangoes In Space(1973/1st/国内CD)
好き度★★★★★
邦題『宇宙の血と砂』。
オープニングの「Bulerias」から
フラメンコ・ロックの魅力全開!
バンド・サウンドはひたすらパワフル。
中間部では手拍子、床を踏み鳴らす音(サバテアード)、
カスタネット等が熱く迫りくる。
まさに唯一無二の世界です。
ここから②「Bullfight(鮮血は闘牛士の胸に)」へは
メドレーのようになっていてます。
シンセサイザーのソロになだれ込むあたりの
展開が見事!
今や、YouTubeで検索すればたいがいのバンドの
動画が見られるありがたい時代。
私が若かった頃には考えられなかったなあ。
カルメンも、この①~②の動画がありました。
ステージではアンジェラとロベルトによる舞も
フィーチャーされていました。
衣装もかなりド派手!
全ての曲がフラメンコ調というわけではないのですが、
全体的に、特にリズム隊は太くパワフルな音を出します。
そこによく練られたギターが乗る。
エレクトリックもアコースティックも操りますが
やはりこれらも力強い。
歌えるメンバーが多いのも強みで、
コーラスでサウンドの幅を広くしています。
④「Sailor Song(船乗りの末期)」、
⑤「Lonely House(孤独な館)」などの
叙情的な曲もかなりイイです。
プログレを積極的に買い漁っていた頃に買った一枚ですが
これは間違いなく「当たり」でした!
・Dancing On A Cold Wind(1974/2nd/国内CD)
好き度★★★★☆
私のMSIから発売されたバージョンには無いですが、
『舞姫 – スペインの恋物語』と邦題が着いた
バージョンもあるようです。
ここでも一発目から血沸き肉躍る
フラメンコ・ロックが炸裂!
①「Viva Mi Sevilla(私のセビーリャ)」は
1stでの①~②の曲調をより強調したような曲で、
とにかく凄い迫力。
生で見てみたかった、と思わせる曲です。
全体がコンセプト・アルバムとなっていて、
特に⑥からは[回想(スペインの恋物語)]と題された
組曲となっていて、ポ-ル・フェントン以外の4人が
物語の登場人物となってヴォーカルを取っています。
ただ、この組曲が私には変化に乏しく、
やや冗長に感じられてしまった・・・
バンドの良さが1stほどには発揮されていないように
思ったのが、今ひとつ★★★★★を付けなかった
理由ですね。
まあ、1stの方がパワフルで情熱的な、
ハードなプログレとして分かりやすかったんでしょうね、
私には。
ちなみにジャケットはフランスのたばこ、
ジタンのパッケージをモチーフに
(というか、そのまんま?)したもの。
バンドはその後、3rd『ジプシーの涙』をリリースするも
自然消滅したようです。
中心人物だったデヴィッド・アレンのその後の
目立った活動情報も特に無いようです。
しかし彼らの残した作品は今でも唯一無二の存在として
輝きを放っているのです。
ではでは、
お付き合いいただきありがとうございました!
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