こんにちは!

 

第25回はミュージシャンズ・ミュージシャンと言われ、

高い評価を受けるこちらのバンド!

THE BAND (ザ・バンド) CANADA

アメリカン・ロックの歴史上、欠かすことの出来ない
ビッグネームですが、実はメンバーは5人中4人がカナダ出身。
上の国名表記が正しいかどうかわかりませんが(笑)
アメリカン・ロックの象徴みたいな人が実はカナダの人、
という例はほかにNeil Youngや、少し時代を下って
Bryan Adamsなどがいますね。

その来歴については色んな文献等で触れられていますので
そちらをご覧いただくとしますが、
ロニー・ホーキンス、ボブ・ディランのバックバンドを経て
THE BANDとしてデビューしたのは有名な話。

THE BANDの凄いところは、
様々なルーツ音楽をベースにしながらも、
他の誰にも似ていない唯一無二のオリジナリティを
確立したところではないでしょうか。

しかもデビュー時からして、とんでもないシブさ!
メンバーたちはすでに音楽界で長く活動していたとは言え、
ほとんどがまだ20代!
驚異的な音楽的素養と多彩な表現力で
他の追随を許さない孤高のバンド、
といったところでしょうか。

私個人的な思い出を書かせていただくと、
すでに中学生くらいの時にその存在は知っていました
(当然、当時バンドは解散していましたが)。
よく、夜中にTVでTHE BAND解散コンサートを記録した映画
『THE LAST WALTZ』をやってて、
見たんですが渋すぎてあまりピンと来ず、
その良さが分かってきたのは20代も後半くらいだったかな?
だから所有アルバムはみんなCDなのです(^^;)

メンバーは
ROBBIE ROBERTSON (g) ロビー・ロバートソン
LEVON HELM (ds,vo) リヴォン・ヘルム
RICK DANKO (b,vo) リック・ダンコ
RICHARD MANUEL (key,vo,ds) リチャード・マニュエル
GARTH HUDSON (key,sax) ガース・ハドソン

1968年のデビューから’76年に一度解散するまで不動。
各メンバーとも表記以外の様々な楽器をこなし、
パート・チェンジも珍しくありません。

ヴォーカルは、RICHARD、LEVON、RICKという
個性豊かな3人が曲によって持ち回りで担当するが
曲の途中で代わるパターンもある。
しかし3人ともシブい声、歌い方ですね。
個性ありすぎてハーモニーには不向きなんじゃないかと
思わせるが、三声のハモりもバッチリキメます。

では、以下所有アルバムです!

オリジナル・アルバム
・MUSIC FROM BIG PINK (1968/1st/国内CD)
好き度★★★★
1stアルバムにして、いちばん(自分が持ってる中で)
渋い内容かもしれません。
どの曲も素晴らしいけれど、派手さは全くなし。
ひたすらシブい。
デビュー盤といえども、すでに’50年代から活動し、
Bob Dylanのバックバンドも務めていた方達なので、
他の新人とはワケが違うのかな(^^)
ベテラン・ミュージシャンたちがお酒でもたしなみながら、
リラックスして製作したような、貫禄ある一枚です。

収録曲では、⑤「The Weight」が光ります。
ポップで親しみやすく、また
映画「イージーライダー」に使用され知名度も高く、
長く愛される名曲中の名曲!

・THE BAND (1969/2nd/国内CD)
好き度★★★★
最高傑作との呼び声高い2作目。
前作よりも力強さが増し、ダイナミックな印象を受ける。
雄大な③「The Night They Drove Old Dixie Down」、
ポップながらコミカルさも加味し、
つい一緒に歌いたくなる⑤「Up On Cripple Creek」など
名曲が揃う。
ムードたっぷり、コード進行がたまらない
⑪「The Unfaithful Servant」も素晴らしい!

本作はドラマ-、LEVON HELMのテクニシャンぶり、
センスが目立つアルバムだとも私は思っていて、
何も超絶技巧なプレイは無いんですが、
思わず、上手いな~とうなるような場面が多いです。
全ての曲でLEVONが叩いているとは限りませんが、
①「Across The Great Divide」での流れるようなフィルイン、
③や⑫「King Harvest」などで見られる、
小節のアタマからバスドラを半拍、前に出す表現など
独特なドラミングが随所に感じられます。
⑤の重低音にも注目!

 

・STAGE FRIGHT (1970/3rd/国内CD)
好き度★★★☆☆
基本的には前作路線を踏襲しているものの、
力強さ、ダイナミックさの面がやや減退したか、
地味目な印象を受けます。

とは言え、ダブル・キーボードを活かした和音構成や、
職人芸的なヴォーカルは相変わらずで、
クオリティは全く落ちていない。

印象に残りやすいのは、ノリのいい⑥「The Shape I’m In」、
哀愁漂うアコーディオン?の音色と
ヴォーカル・ハーモニーが素晴らしい
⑧「Daniel And The Sacred Harp」、
リード・ヴォーカルの歌い分けと、やはりハーモニーがいい
⑩「The Rumor」あたりでしょうか。

ROBBIE ROBERTSONのギターは、派手さはない
(というか、誰も派手じゃない)ものの、
目立たなくてもキッチリとツボをおさえていて、
しっかりとバンドサウンドの核を作っています。

・CAHOOTS (1971/4th/国内CD)


好き度★★★☆☆
本作は、ややゴージャスになった印象を受けます。
多分①「 Life Is a Carnival」の大々的なホーンの導入、
明るく分かりやすいサビのハーモニーが
そう思わせるのでしょう。
ちょっと変拍子にも聞こえる、面白い曲ですね。

2曲目以降は、いつものTHE BANDですが、
全体的にはサウンドが再び力強くなったように思います。
それは2ndの時とは違い、よりタイトに聴こえますが、
ある程度、時代的な要因もあるかもしれませんね。

ムードたっぷりの⑦「The Moon Struck One」も好きです。
この手の曲はもはやお得意ですね。

1曲目はゴージャスなんだけど、通して聴くと地味という、
不思議なアルバムなのでした(笑)
でも、地味だけど聴けば聴くほど味が出て
すごく良くなってくる、っていうのがTHE BANDらしいなー
とも思うのです。

・NORTHERN LIGHTS-SOUTHERN CROSS (1975/6th/国内CD)
好き度★★★★
初のライブ・アルバム『ROCK OF AGES』、
カヴァー・アルバム『MOONDOG MATINEE』を経ての
スタジオ6作目。邦題は『南十字星』。

この頃になるとギターのROBBIE ROBERTSONが
主導権を握るようになり、他のメンバーとの関係が
悪化していたようですが、収録曲はTHE BANDらしい
アーシーな雰囲気に溢れています。

中でも、一般的にもよく言われていますが、
③「Ophelia(オフェリア)」、
④「Acadian Driftwood(アケイディアの流木)」、
⑥「It Makes No Difference(同じことさ!)」の3曲が
出色の出来!

③はTHE BAND流のポップ・ソング。「The Weight」や
「Up On Cripple Creek」にも通じるものがあります。

④は哀愁漂うアーシーな演奏に、見事な
ヴォーカル・ハーモニーが決まる。

⑥はさらに深い哀愁を感じさせるRICK DANKOの名唱が光る。
まるで泣きながら歌っているかのようなヴォーカルは、
映画『The Last Waltz』でも非常に印象深かった。
この曲のハーモニーもまた素晴らしい。
長いエンディングも、余韻たっぷりでいい。

すでにメンバー間の人間関係はかなり緊張状態にあったようで、
THE BANDは解散へと進んでいくことになります。

ライヴ・アルバム
・THE LAST WALTZ (1978/国内CD)


好き度★★★☆☆
THE BANDの解散コンサートの模様を
マーティン・スコセッシ監督がフィルムに収め、
映画化されたもののサウンドトラック盤。
かつて自分達がバックを務めたロニー・ホーキンス始め、
ボブ・ディラン、ニール・ヤング、ジョニ・ミッチェル他、
豪華ゲストが参加。

内情は、ROBBIEとそれ以外のメンバーに深い亀裂が生じ、
他のメンバーは解散に納得していないようでしたが・・・

少年時代はちょっと渋すぎてついていけなかったけど、
年齢を重ねてから見た映画はとても素晴らしく、豪華絢爛!
劇場でリバイバル公開されたときは見に行きましたよ。

CDで、音だけ聴いているとやや間延びしたように
感じる場面もありますが、いずれにせよ
偉大なるバンドの終焉という歴史的瞬間を記録した、
という貴重な作品である事は間違いないでしょう。

編集盤

・A MUSICAL HISTORY (2005/国内CD)

好き度★★★★
CD5枚+DVD1枚の計6枚組の豪華ボックスセット!
ロニー・ホーキンスのバックバンド時代の音源から、
様々な未発表バージョン、ライブバージョン等で構成され、
聴きごたえ十分!

また、たくさんの写真や文章も掲載されていて、
THE BANDの歴史も学べるセットとなっています。
初回生産限定盤なので、今は中古でしか買えないのかな?
まあ、またこれに代わるモノがきっとあるか、
これからまた出るのでしょう(^^)

ではでは、お付き合いいただきありがとうございました!

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おざきゆうすけン家の棚no.25 THE BAND

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