こんにちは!
事態はなかなか好転しませんが・・・
今回もよろしくお願いします!
今回は1970年にデビューしたこちらのバンド!
BARCLAY JAMES HARVEST
(バークレイ・ジェイムス・ハーヴェスト) U.K.
’70年代に隆盛を極めたプログレッシブ・ロックには、
5大バンドという揺るぎない評価と地位を得たバンドがいます。
一般的にそれらは、
・PINK FLOYD
・KING CRIMSON
・YES
・EMERSON, LAKE & PALMER
・GENESIS
の5つを指します。
これら5バンドを別格扱いのS級とすると、そのすぐ下、
A級に当たるバンド群にCAMEL、CARAVAN、RENAISSANCE、
GENTLE GIANT、CURVED AIR、VAN DER GRAAF GENERATOR、
MOODY BLUES・・・等々、多くのバンドが相当するんだと
思いますが、このBARCLAY JAMES HARVEST(以下BJHと略します)も、いろいろ資料を読むとそこに属するバンドのようです。
プログレといってもバンドによって音楽性やタイプは様々で、
BJHの場合、華麗なテクニックを披露するでもないし、
インプロビゼーションに火花を散らすわけでもない。
ひたすら牧歌的で美しいメロディーが持ち味で、
初期の頃にオーケストラを導入していた事が
プログレっぽい試みではあったかもしれません。
そういう意味では、MOODY BLUESに近い存在かな?
と個人的には思っています。
プログレが苦手な人がよくいう小難しさはあまりありません。
メンバーは
・JOHN LEES (g,vo) ジョン・リーズ
・LES HOLROYD (b,vo) レス・ホルロイド
・STUART “WOOLY” WOLSTENHOLME (key,vo)
スチュアート・ウーリー・ウォルステンホルム
・MEL PRITCHARD (ds) メル・プリチャード
の4人。
1979年にウォルステンホルムが脱退するまで同じメンバーで活動。
ヴォーカルはドラマー以外の3人が持ち回りで担当していました。
では以下、所有アルバムです!
オリジナル・アルバム
・BARCLAY JAMES HARVEST (1970/1st/国内CD)
好き度★★★★☆
記念すべき1stアルバム。バンドのトレードマークとなる
蝶の描かれた、幾何学模様のようなジャケットが印象的。
よく様々なアーティストの初期作品について使われる、
荒削りだが何たら・・・とか、まとまりに欠ける・・・
といった表現が当てはまってしまうのかも知れないが、
それでも大好きな一枚。
中でもオープニングを飾る①「Taking Some Time On」が素晴らしい。
ブリティッシュ・ビートの雰囲気を色濃く残した曲調と、
サイケな混沌とした演奏がマッチした傑作になっている。
実はこのような曲調は後のBJHの作品にはあまり見られず、
少数派であり、本当は「らしくない」のかも知れませんが、
私は大好きな1曲です。
実に「らしい」牧歌的な②「Mother Dear」、
オルガンが美しい④「When The World Was Woken(世界が目覚めるとき)」
大々的にオーケストラを導入した大曲⑦「Dark Now My Sky」
あたりは後のBJHに引き継がれる路線で、
プログレ・ファンも好きそうなところ。
しかし商業的成功は得られなかったようです。
・ONCE AGAIN (1971/2nd/輸入CD)
好き度★★★☆☆
このアルバムから、曲調的にまとまりを感じさせるようになり、
BJHと言えば牧歌的なフォーク調の曲にメロトロンや
オーケストラ等でプログレっぽい味付けと
ジョン・リーズのメタリックなギター、という
お馴染みのサウンド・キャラクターがハッキリしてきます。
分かりやすくプログレっぽいのは、
⑤「Mockingbird」で、終盤の盛り上がりはいかにも、
といったところでしょうか。
後年まで長きにわたり
ライヴでのハイライトとして演奏されていたようですが、
他の曲も派手さは無いが美しいメロディー満載の好アルバム。
後半、ちょっと間延びした感じがしないでもない・・・
・BARCLAY JAMES HARVEST AND OTHER SHORT STORIES (1971/3rd/国内CD)
好き度★★★☆☆
長尺の曲は収録されず、比較的コンパクトな9曲で
構成された3rdアルバム。
このアルバムを聴くといかにもイギリス的なメロディー、
そしてビートルズからの影響を感じ取れる。
中でも①「Medicine Man」、⑤「Little Lapwing」
あたりはBJH節ともいえる。
最も長尺の⑦「Blue Johns Blues」には
【get back joe】という歌詞が出て来て、ビートルズの
「Get Back」を意識した・・・のかどうか分かりませんが、
こういった遊び心のようなものは後にも繋がっていきます。
⑧「The Poet」は静かで美しい前半、
オーケストラを導入した中盤、ヘヴィーなバンドパートへと
流れていってそのまま⑨「After The Day」へとなだれ込む。
このあたりはプログレっぽいですねー
・BABY JAMES HARVEST (1972/4th/国内CD)
好き度★★★☆☆
何やら、急にシンプルでタイトな音になった印象を受けます。
キーボードのウォルステンホルムが、
オーケストラを導入した自作曲⑥「Moonwater」に付きっきりで、
他の曲はほとんど3人でレコーディングしたそうです。
なので、③「Summer Soldier」のような大作でも、
あっさりしたアレンジ。
その⑥「Moonwater」は付きっきりで完成させただけあって、
気合いの入ったほとんどクラシックのような作品。
・EVERYONE IS EVERYBODY ELSE (1974/5th/国内CD)
好き度★★★☆☆
前作に続き、非常にタイトな音作りが目立つ作品。
しかしBJH特有のメロディーの素朴な美しさは変わらない。
リーズのエレクトリック・ギターのメタリックさが
増してきている感じもします。
あと、前作あたりから、ロックっぽい曲では
ちょっとダサい感じがしてきたような・・・
ゴメンナサイ!m(__)m
・TIME HONOURED GHOSTS (1975/6th/輸入LP)
好き度★★★☆☆
ここ数年の作風である、タイトな音作りを継続。
②「Sweet Jesus」あたりは、もっとキーボードを
前面に押し出せばプログレっぽいアレンジになりそうだけど、
あえて抑え目にしているのかな?
③「Titles」は、歌詞の中にビートルズ・ナンバーの
タイトルがたくさん出てくる、お遊び的な曲。
フレーズとしても、「ロング・アンド・ワインディング・ロード」
や、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」などが飛び出す。
そう言えば①のタイトルも「In My Life」だし、
こういう遊び心のあるバンドなんですね。
ウォルステンホルム作の⑤「Beyond The Grave」は
またまたクラシックのような曲ですが、
オーケストラは使わず、シンセサイザー主体の
モダンなサウンドに。その代わりに合唱隊を起用して
雰囲気を盛り上げています。
⑧「Moongirl」も深い余韻を残す好作品。
今作あたりから、タイトなサウンドながらもなお叙情的な
後期BJHサウンドを確立してきたような印象を受けます。
・OCTBERON (1976/7th/輸入CD)
好き度★★★☆☆
①「The World Goes On」はもう完全なBJH節!
ここまで来ると、安心のBJH印、って感じでしょうか。
オーケストラやオルガンは使っているけど控え目。
でも十分叙情的な雰囲気は伝わります。
こういうタイプの曲と、後年目立つシンプルで
メタリックなギターサウンドのロックっぽい曲で
構成されているアルバム。
④「Rock ‘n’ Roll Star」はザ・バーズにも
同タイトルの曲がありますが・・・やはり遊び心か?
・GONE TO EARTH (1977/8th/輸入LP)
好き度★★★★☆
中心部分がくりぬかれた特殊ジャケットに包まれた8作目。
何と言っても①「Hymn」の出来が素晴らしい!
BJH節の集大成といってもいいんじゃないでしょうか。
基本となるコード進行とメロディーはたった1パターンのみ。
それを繰り返すごとに楽器やコーラスが徐々に増えていって、
最終的には壮大なサウンドとなる。
1パターンしかないのに素晴らしいのは、
元のコード進行とメロディーが優れているからなのでしょう。
私としては彼らの作品中ベストに推したい1曲です。
ロックっぽい2曲を挟んで④「Poor Man’s Moody Blues」は、
まさにMOODY BLUESの超名曲、
「Nights In White Satin(サテンの夜)」をパロっているのか?
歌詞も一部同じ言葉を使っているようだし、
原曲の雰囲気そのままに見事にパロディ化
(かどうか分かりませんけど)しています。
曲としてもいい出来だと思います。
全体的には叙情的路線とロック路線、そして
ウォルステンホルム作の我が道を行くクラシカル路線が
うまくミックスされてBJHサウンドがひとつの
完成を見た作品、と言うことができる一枚ではないでしょうか。
ライヴ・アルバム
・BARCLAY JAMES HARVEST LIVE (1974/輸入LP)
好き度★★★☆☆
BJH初のライヴ・アルバム。
スタジオ作品の印象に比べると、だいぶダイナミックで
ロックな演奏が聴けます。
初期のリリースなので当然、昔の名曲中心の選曲もいいです。
音質も意外にクリアー。
・BERLIN (1982/輸入CD)
好き度★★☆☆☆
ウォルステンホルム脱退後に発表された、
BJH3作目のライヴアルバム。
私の持っているCDではクレジットが無く、
キーボードは誰が弾いているのかわかりませんが、
音はすでに’80年代の音になっています。
・BBC IN CONCERT 1972 (2002/輸入CD)
好き度★★★☆☆
膨大な音源を所有する英BBCに残る、
BJHのライヴ音源としてはもっとも時代の古いもの。
モノラル録音です。
特筆すべきは、オーケストラとの共演を収録している事。
音質も非常にいいです。
いやー、アイテム数多かったなぁー
BJHはそんなに昔から聴き込んでるわけじゃないので、
ちょっと大変でした(^_^;)
では、お付き合いいただきありがとうございました!
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