ドイツのバンドです。しかし英語の歌詞、
サウンドもブリティッシュ的で、
言われないとまずわからないでしょう。
ATLANTISという語を含んだバンド名はいっぱいあり、
検索もしづらいです。
ATLANTIS バンド ドイツなどとワードを入れると
引っ掛かりやすいかも。
ATLANTISを語る上で、その前身バンド、
FRUMPYについて触れなければなりません。
FRUMPYは1970年にデビュー。
超ハスキー・ボイスの女性ヴォーカリスト、
Inga Rumpfを中心に、プログレ/ハードロック/ブルース/
オルガンロック/ファンク、といった音楽をプレイしていました。
スタジオ・アルバム3枚、ライブ・アルバム1枚を
発表して解散しますが、主要メンバーである
Inga Rumpfとフランス出身のJean-Jacques Kravetz(key)、
Karl-Heinz Schott(b)の3人が新たなメンバーを加えて
結成したのがATLANTIS、という事になります。
それでは、以下所有アルバムです。
・ATLANTIS (1973/1st/輸入LP)
新たにFrank Diez (g)、Curt Cress(ds)を加えてスタートした
ATLANTIS。1973年という時代性もあってか、
FRUMPY時代よりも洗練され、よりファンクっぽさを
前面に出すようになるが、中でもこのバンド名を冠した1stは、
まだプログレっぽさが残る一枚。
プログレッシブ、ハード、ファンク、ブルース色がいい具合に
ブレンドされ、キーボード、ギター等リード楽器も活躍。
そこに存在感抜群のInga Rumpfのハスキーボイスが乗る
好作品になっています。
国内盤CDが出ていたこともあり、最も入手しやすく、
かつ最もメジャーなアルバム(と思われる)。
のっけから表題曲「It’s Getting Better!」の
超ファンキー・グルーヴに圧倒される。
この曲のインパクトのせいか最もファンク寄りの一枚という印象。
とにかくドラム、ベースのカッコ良さは特筆モノ。
ドラムの力強いサウンド、ビートに呼応するベース。
そこにInga Rumpfのハスキーなヴォーカルが炸裂する。
しかし聴き進めてみるとけしてファンキーだけではない。
ジャズ風インプロビゼーションあり、
プロコル・ハルム風オルガン・ロックあり、
FRUMPY時代からお得意のプログレあり、
サザン・ロック・テイストもあり。
シメはInga Rumpf自らアコースティック・ギターと
ボトルネック・ギターを担当した小曲で終わる構成もいい。
それに何と言っても各メンバー、技術も非常に高く、
かなりの聴きごたえをもって多彩な曲調をまとめ上げています。
・GET ON BOARD (1975/4th/輸入CD)
好き度★★★☆☆
3rdの『OOH BABY』は持ってません。探します(笑)
これが4枚目にして最終作。
大幅なメンバーチェンジがあり、keyとdsは交代、
さらにgは2人になっています。その影響があるのか、
本作はサザン・ロック色、ハード・ロック色が強いです。
南部テイストのゆったりとした雰囲気は悪くはないが、
やや地味目な印象になってしまったか。
しかし④「Let Me Stay For A While」や
⑧「If I Couldn’t Sing」はそのテの秀作。
表題曲①「Get On Board」はお得意のファンク。
1、2作目ほどのインパクトはありませんが出来の良い
小曲が並ぶ好作品には違いありません。
ただまあ、ハード・ロック調の曲はややありがちな感じ、
ギターが2人になってキーボードがぐっと控え目になったので
印象が少々変わってしまうのは仕方ないところです。
ATLANTISはライブ盤も出していて、
それは妻が所有しています。非常に良いです。
実のところ、ATLANTISもFRUMPYも
私は教えてもらった側なのです(^^;)
では、お付き合いいただきありがとうございました!
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