no.128

JAMES GANG(ジェイムス・ギャング)U.S.A.

どもー
今回はアメリカのハードロック・バンド、
ジェイムス・ギャングです!

ジェイムス・ギャングは、後にイーグルスに参加する
ギタリスト、ジョー・ウォルシュが在籍していた事で知られる。

結成は1966年頃と古く、当初は5人組だったが
’69年のデビュー時にはトリオ編成になっていた。

デビュー時のメンバーは
・Joe Walsh(ジョー・ウォルシュ)g,vo,key
・Tom Kriss(トム・クリス)b
・Jim Fox(ジム・フォックス)ds,key
の3人。

ハードロックというと、アメリカよりも先に
イギリスで大きく発展した印象がありますが、
このジェイムス・ギャングは
グランド・ファンク・レイルロード等と共に
アメリカでかなり早い時期からそのスタイルを確立した
例と言えるでしょう。

それにしてもジョー・ウォルシュという人は
多彩な才能の持ち主ですね。

ギタリストにしてリード・ヴォーカリスト、
キーボードもあやつり、バンドのオリジナル曲の
ほとんどを手掛ける。まさに大黒柱。

多少のブリティッシュ・ロックの影響を感じさせつつ、
その才能を遺憾なく発揮したアルバム群を
紹介しましょう!

オリジナル・アルバム

・Yer’ Album(1969/1st/輸入CD)

好き度★★★★★
ロックが多様化していく時代を象徴する一枚。
ハードにして叙情的、
整合感ありつつもワイルド。
なんでもアリ的なごちゃ混ぜ感のアルバムをまとめ上げた
プロデューサーは後にイーグルスの
『ホテル・カリフォルニア』を手掛けるビル・シムジク。

オーケストラの音合わせのようなイントロダクション
に続く②「Take a Look Around」からしてもう
素晴らしい。
ギタ-・トリオだという先入観を裏切る
重厚なオルガン・ロックで、
ヴォーカルのメロディ・ラインが秀逸!

ファンキーなその名も③「Funk #48」もカッコイイし、
バッファロー・スプリングフィールドのカヴァー
④「Bluebird」は原曲のイメージを大きく変える
ヘヴィ・ロックに仕上げた。

⑤「Lost Woman」もヤードバーズのカヴァーだが、
中間部のアドリブ・パートがスゴい。
各メンバーのソロをフィーチャーしつつ、
ここでのウォルシュのギターは
“弦を豪快に鳴らしてるなー”という素晴らしいサウンド!

⑩「Fred」は②をもう少しスローにしたような
ヘヴィ・オルガンロックだが、中盤から次々に
曲調が変化しジャズ風になるあたりは
プログレッシブ・ロックの影響も多少あるかも。

・James Gang Rides Again(1970/2nd/輸入CD)

好き度★★★★
ベーシストがDale Peters(デイル・ピータース)に交代。
前作③の続編?オープニングの①「Funk #49」は
シングルとしてもヒット。
東日本震災直前の2011年、イーグルスの来日公演で
この曲をやってくれた時は盛り上がったなあ。
ジョー・ウォルシュはエンターテイナーでしたよ。

組曲形式の④「The Bomber」は豪快なヘヴィ・ロックから
幻想的な中間部のインスト・パートへの流れが素晴らしい!
途中でラヴェルのボレロをはさみつつ、
スライドを多用したギターはまさに夢見るよう。

⑤「Tend My Garden」もまたオルガン・ロックの名曲。

アルバム終盤に置かれた落ち着いた雰囲気の
アコースティック・ナンバーもまたイイ。

シメはオーケストラを導入した叙情的な
⑨「Ashes The Rain And I」。

・Thirds(1971/3rd/輸入CD)

好き度★★★★
これまでよりもいくぶんリラックスした雰囲気が
感じ取れる3作目。

本作から①「Walk Away」がヒット。

全体的に肩の力の抜けた感じの曲が多い中、
ホーン・セクションを導入した叙情的な
⑤「It’s All the Same」が素晴らしい。
ちょっとビートルズの影も見え隠れしたりして。

アコースティックな要素が増え、
若干地味に感じられる事もあるかもしれませんが、
それでも好作品に違いないと思います。

ライブ・アルバム

・Live In Concert(1971/国内LP)

好き度★★★★
初のライブ・アルバム。

過去3枚のスタジオ・アルバムでは、
ギターを数本重ねたり、キーボードやオーケストラを
導入したりと、割とスタジオ録音作ならではの
作り込んだ作風でしたが、
ここでのジェイムス・ギャングはワイルドそのもの。

内容もバラエティーに富んでいて、
②「You’re Gonna Need Me」(アルバート・キングのカヴァー)
で思い切りブルージーに振り切ったかと思えば、
1stからの③「Take A Look Around」~
2ndの④「Tend My Garden」ではメドレー形式で
超オルガン・ロックにシフト。

いや私、もともとこの2曲って凄く似てるなーって
思ってたんですけど、敢えてそれを繋げてくるとは。
見せ方が上手いですね。

アコースティックな⑤「Ashes, The Rain & I」も収録。
ここではドラマーのジム・フォックスがスティックを置き
アコギを弾いているもよう。

3rdからのヒット曲⑥「Walk Away」は、
イントロはじめ、ところどころに
スタジオ・ヴァージョンとは異なるアレンジが加えられ
よりハードになった。
こちらの方が馴染みがある、っていう人も多いのかな?

1stでのスタジオ・ヴァージョンも相当ハードだった
⑦「Lost Woman」も血沸き肉躍る熱演!

本作発表後、ジョー・ウォルシュが脱退。
まさに大黒柱を失ったかたちのバンドは、
しかしメンバーを補充して存続。
その中には後にリッチー・ブラックモアの後任として
ディープ・パープルに加入する
トミー・ボーリンの名前もあります。

こんなところで!
ではでは、
お付き合いいただきありがとうございました!

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おざきゆうすけン家の棚no.128 JAMES GANG

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